2016年 10月 18日
音場?音像?
改めて前後位置がずれないようにスタンドの角に印をつけ、そこを軸に角度を調整。70度くらいの超内ぶりから、1~2度ずつ角度を浅くするよう、前方へずらして行きます。すると段々音のイメージが曖昧になって来て、それとともに、少しずつ音がこちらへ向かって飛んでくる感覚を覚え始めます。
キリが無いので、途中でぐんぐん前方へ振っていくと、丁度視聴位置へまっすぐ向いた状態になりました。
何かこれがドンピシャ。音が実に生き生きと感じられ、適度な包まれ感があり、要するに聴きなれたオーディオの音です。何かとても落ち着きます。でも、頭を左右に動かしてみると、右に左に見事なまでに音像もぴったりついてきます。
測ってみると、ぴったり1.9mの正三角形で、聴いていました。
やはりスタンダードとされるこの形には、ちゃんと理由があることを図らずも実感したのでした。
このオーソドックスな聴こえ方が音場型で、超内振りでしっかりしたイメージを作る、やや俯瞰的な聴き方が音像型なのかしらん?などと思いながら、妙に心地よくなって、色んな音源を聴いていました。
いかんいかん。また実験に戻らねば・・・
先日図書館で借りた中のお気に入りは、モルト・カンタービレ/山中千尋。
こういう賑やかなのが自分の好みなのでしょうね。
演奏会場にワープできるかどうかは、できるだけシンプルな録音で実験するということが大切です。
御買いになった「冬の旅」で、フィッシャーディースカウの姿が単に定位しているというだけではなく、そこに立っているという気配があってそこから周りに音が拡がっていく感じが出ているかどうかに注目してもう一度聴いてみて下さい。
部屋の中を動き回ってもピアノと歌手の関係が崩れずにまるで今部屋の中で演奏しているという感じがでるかどうかもポイントです。
標準とされるセッティングの場合、確かに定位はしていますが、響きは前方だけに放射されている感じになりやすいです。また右スピーカーのさらに右に立って聴いてみるとステージ感がかなり損なわれることがほとんどです。
いずれにしても、こればっかりはいくら言葉で説明しても聴いたことのない方にはほとんど伝わらないということをイヤというほど経験しています。10年以上前、私が偶然体験したような驚きを実感していただければと思いますが、本当に少しのズレがあってもそのような世界は出現しませんのでかなり難しいかもしれません。
始めたばっかりで(歩みも遅く…)、全然諦めてはおりませんので、今後もお付き合い頂ければ幸いです。
とりあえず、内振りを弱める方向ではないことが分かりましたので、また改めて詰めて行きたいと思います。今までほぼ平衡法でのセッティングしかやってこなかったので、ここまでで既に勉強になっていると感じております。